株式投資に興味はあるけれど、公務員の自分は“いくらから始めればいいの?”と悩んでいませんか?
「毎月1万円は必要?」
「そもそもお小遣いレベルで意味あるの?」
「少額だと効果が薄いのでは…?」
こうした疑問は、公務員・そのご家族・投資初心者からとても多く寄せられます。
投資の話は「大きなお金が必要」「失敗が怖い」と感じがちですが、実は今は100円や1,000円からでも十分スタート可能。
それでも「生活に負担なく・安心して資産を増やしたい」「家計の中で無理なく続けたい」と思う方は多いはずです。
このページでは、
公務員が株式投資を始めるのに“ちょうどいい金額”
少額投資のメリット・デメリット
自分に合った投資額の決め方やシミュレーション
実際の公務員による体験談・リアルな不安Q&A
まで、初心者でも分かりやすく丁寧に解説します。
「いくらから始めるのが失敗しないコツか?」――この記事を読めば、あなたにぴったりの投資スタートラインがきっと見つかります。
公務員が株式投資を始める前に知っておきたい基本知識
なぜ今、公務員も投資を考えるべきなのか
「公務員=一生安泰」というイメージは、時代とともに変わりつつあります。
年金や退職金が減少傾向にあり、物価上昇や社会保障費の増大など、公務員であっても“将来の生活への不安”は避けて通れなくなりました。
たとえば総務省のデータによると、20年前と比べて公務員の退職金は数百万円単位で減少。
また、今後は少子高齢化の影響で年金制度の見直しや、家計への負担増も予想されています。
「貯金だけで本当に将来大丈夫?」という不安を持つ公務員が増えており、“自分で資産を守る・増やす時代”が到来したと言えるでしょう。
公務員の副業規定と株式投資の関係
「公務員は副業禁止」とよく言われますが、実は株式投資は法律上“副業”には該当しません。
国家公務員法・地方公務員法では、
営利企業への従事(副業・バイト)は原則禁止
ただし資産運用(株式・投資信託・NISA・iDeCo等)は認められている
このように、資産運用は「副業禁止規定」の対象外です。
ただし注意点として、
職務上知り得た内部情報をもとに株を売買(インサイダー取引)は厳禁
仕事中の売買は「職務専念義務違反」になる場合があるのでNG
デイトレーダーのような頻繁な取引は、公務員の立場上おすすめしません
“生活を圧迫せず、ルールを守ってコツコツ運用する”――これが公務員投資の鉄則です。
「自己資金」「余裕資金」とは何か?
投資の世界で必ず出てくるのが「自己資金」「余裕資金」という言葉です。
自己資金
→自分で自由に使えるお金、借金ではない自分名義のお金余裕資金
→毎月の生活費・急な出費に備える「生活防衛資金」を除いた、“今すぐ使う予定がないお金”のこと
投資に回しても良いのは「余裕資金」だけ。
突然の病気やケガ
家電や車の故障
家族のイベント費用
こうした事態に備えて、最低でも生活費の3〜6ヶ月分は現金で確保しておくのが理想です。
【ポイント!】
「今月の給料の余りを全部投資しよう」ではなく、「毎月の生活費を除いて、無理のない範囲で“残ったお金”だけを投資に回す」
これが投資を長く続ける最大のコツです。
株式投資はいくらから始められる?実際の最低金額と相場
単元株・ミニ株・投資信託で異なる“最低投資額”
「株式投資は大金がないと始められない」と思われがちですが、実は数百円からでもスタート可能です。
投資方法によって、必要な最低金額が大きく変わります。
単元株(通常の株式投資)
→日本株は基本的に「100株単位」での売買が多いです。たとえば、1株1,000円の企業なら最低10万円が必要ですが、500円の企業なら5万円から可能。ミニ株・S株・単元未満株(証券会社独自サービス)
→1株単位で購入できるサービス(例:SBI証券の「S株」、マネックス証券の「ワン株」など)。これなら1,000円未満でも大手上場企業の株主になれます。投資信託(インデックスファンド・アクティブファンド)
→多くの証券会社で「100円」から積立購入OK。楽天証券やSBI証券では月100円〜自動積立も可能です。
1万円未満・5万円・10万円からの投資実例
実際にどのくらいの金額から始めている人が多いのでしょうか?
初心者に人気のスタート例を紹介します。
1,000円未満〜5,000円から
→ミニ株や投資信託で「とにかく少額で体験したい人」におすすめ。実際、私の投資信託の最初の積立額は月3,000円からでした。値動きが気になっても「この金額なら大丈夫」と感じられ、投資に慣れるには最適です。1万円〜3万円から
→生活に無理なく、将来の資産形成を実感しやすい金額。投資信託の積立でも、これくらいから始める人が多いです。「お小遣いを一部投資にまわす」「毎月の貯金額を調整して投資に充てる」という人も増えています。10万円以上
→ある程度まとまった資金がある場合や、単元株で特定の企業の株を持ちたい人向け。ただし最初は一気に投じず、余裕資金の範囲で分散投資を心がけましょう。
NISA・iDeCoなら毎月100円からOK?
今や公務員でも活用できる「NISA」「iDeCo」などの優遇制度が整っており、毎月100円から投資を始めることができます。
NISA
→非課税で積立可能。多くの投資信託が対象で、楽天証券・SBI証券なら100円から設定可能。iDeCo(個人型確定拠出年金)
→毎月5,000円からスタート(最低掛金)。公務員も加入OK。老後資金作り+節税効果が魅力。
【ポイント!】
「まずは100円・1,000円から」「続けられそうなら増やす」という“段階的スタート”が成功のコツです。
公務員が投資額を決めるときの考え方とシミュレーション
「生活防衛資金」と投資可能額の目安
まず一番大切なのは、「生活防衛資金」を確保してから投資を始めることです。
生活防衛資金とは、病気や失業、急な出費など「もしもの時」に備えて、手元に現金で残しておくべきお金のこと。
一般的には「毎月の生活費の3〜6ヶ月分」が目安とされています。
たとえば毎月の生活費が20万円なら、60万円〜120万円は普通預金に残しておくと安心です。
この金額を差し引いた上で、「投資に回せる余裕資金はいくらあるか?」を考えましょう。
【ポイント】
・生活防衛資金を切り崩してまで投資するのはNG
・投資は“余裕資金”で行うことが長続きの秘訣
家計のバランスから見た最適な投資比率
次に、家計全体の中で「投資に充てるべき金額の比率」を考えてみます。
生活費…60〜80%(住居費、食費、水道光熱費、保険料など)
貯金…10〜20%(急な出費や将来の大型支出用)
投資…10〜20%(将来の資産形成用)
このように、手取り収入の10〜20%を投資に回すのが無理のない範囲とされています。
たとえば、月収25万円なら「2万5千円〜5万円」を上限に設定し、最初はもっと少額(3,000円〜1万円)からでも十分OKです。
ライフステージや家計状況に合わせて、「毎月の積立額を途中で増減しても問題なし」という柔軟さも大切にしましょう。
無理なく継続できる積立額の決め方
投資で一番重要なのは、「無理なく長く続けること」です。
目標は「大きなリターン」ではなく「途中でやめない仕組み作り」と言えるかもしれません。
【積立額の決め方のコツ】
まずは「痛みを感じない」金額からスタート(たとえば月1,000円、5,000円など)
1〜3ヶ月試してみて、生活に無理がなければ徐々に増やす
ボーナス時や臨時収入の一部をスポット投資にまわすのもアリ
逆に出費が増えた時は、一時的に減額やストップしてもOK
投資額別シミュレーション|初心者が安心して続けるための運用例
月1,000円・5,000円・1万円・3万円の場合の20年後
「少額投資で本当に意味があるの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。
ここでは代表的な投資額ごとに、おおよそ年利3%で20年間積み立てた場合のシミュレーションを見てみます(※手数料・税金等は考慮せず単純計算)。
毎月の積立額 | 20年後の合計積立額 | 20年後の運用資産(年利3%想定) |
---|---|---|
1,000円 | 24万円 | 33万円 |
5,000円 | 120万円 | 164万円 |
1万円 | 240万円 | 328万円 |
3万円 | 720万円 | 985万円 |
毎月の積立額 | 20年後の合計積立額 | 20年後の運用資産(年利3%想定) |
---|---|---|
1,000円 | 24万円 | 46万円 |
5,000円 | 120万円 | 231万円 |
1万円 | 240万円 | 462万円 |
3万円 | 720万円 | 1,386万円 |
たとえ月1,000円でも20年後にはしっかり差が生まれます。
一方で「いきなり3万円」など無理をして家計が崩れると長続きしないので、最初は「毎月1,000円〜5,000円」でも十分スタートとして価値があります。
なお、積み立てのシミュレーションを自分でやってみたい人は、金融庁のHP「つみたてシミュレーター」で簡単に計算できるのでおすすめです。
投資金額ごとのメリット・デメリット
【少額投資(1,000円〜5,000円)】
メリット:生活への負担が小さい、気軽に始められる、投資の経験値が積める
デメリット:資産の増加ペースはゆっくり、早期リタイアを目指すには物足りない
【中額投資(1万円〜3万円)】
メリット:複利効果を実感しやすく、将来の選択肢が広がる
デメリット:家計状況によっては多少の調整が必要
【高額投資(5万円以上)】
メリット:資産増加ペースが速い、目標額に早く近づける
デメリット:余裕資金でない場合、ストレスや家計への影響大。リスクも相応に高くなる
増やしすぎ・減らしすぎに注意!
「もっと早く資産を増やしたい」「SNSで高額投資している人を見て焦る」という理由で、無理に投資額を増やすのは危険です。
逆に「値動きが怖いから」と投資額を減らしすぎたり、やめてしまうのももったいないです。
投資額は「自分と家族の納得感」を優先
増額は生活に余裕ができてから、段階的に
不安な時は減額や一時ストップも柔軟に
大切なのは“長く・無理なく続けること”です。
投資額に正解はなく、「あなたにとって心地よいペース」を見つけましょう。
公務員の株式投資でよくある不安Q&A
「少額すぎて意味がない?」
「毎月1,000円や5,000円では資産が増えた実感がないのでは?」と感じる方は多いです。
ですが、投資の最大の価値は「複利効果」と「投資習慣の定着」です。
金額の大小に関わらず、毎月続けていれば将来の安心感につながりますし、相場の変動に慣れることで「お金を自分でコントロールできる自信」が生まれます。
さらに、NISAやiDeCoなどの非課税制度を活用すれば、少額でも税金がかからず効率的に資産が増やせるのもメリット。
まずは「続けられる金額」を最優先に考えましょう。
「家族に反対されたら?」
投資に対して家族が不安を感じたり、反対するケースは少なくありません。
その理由の多くは「投資=ギャンブル」「お金を失うリスクが大きい」というイメージです。
少額から始めること
NISAや投資信託など“リスク分散できる方法”を選ぶこと
投資の仕組みやメリット・デメリットを分かりやすく説明すること
この3点を意識して丁寧に伝えれば、家族の理解を得られることが多いです。
最初は一緒に学んだり、家計簿アプリで「資産推移」を共有するのもおすすめです。
「途中でやめたくなったら?」
「思ったより値動きが大きくて不安になった」「急な出費で積立がきつくなった」という場合は、無理に続ける必要はありません。
NISAや投資信託の積立設定は、いつでも金額変更や停止ができます
必要になったら資金を引き出すことも可能(iDeCoは原則60歳まで引き出し不可ですが、積立停止はOK)
「一度始めたらやめられない…」と構える必要はなく、自分のペースで調整しながら続けることが重要です。
【体験談】私が公務員時代に“いくら”から始めてどう感じたか
最初はiDeCo月5,000円から/リアルな失敗と実感
私が株式投資を始めたのは、公務員として働き出して7年目、30歳頃のことでした。
最初は「失敗したらどうしよう」という不安が強く、「本当に自分にできるのか?」と何度も迷いました。
そんな中で選んだのは、iDeCoです。
公務員の最低掛け金の「月5,000円」から始めてみました。
iDeCoについては、正直、最初は「5,000円じゃ増えても意味がないのでは?」と感じていましたが、給料から無理なく出せる金額だったので、精神的なプレッシャーがありませんでした。
それでも相場が下がった時は一喜一憂し、「今月やめようかな…」と弱気になったこともあります。
投資額を増やす・減らすタイミングの判断
投資を始めて1年ほど経ったころ、少しずつ投資のしくみや値動きに慣れてきて、「もう少し積立額を増やせそうだ」と思い、増額を検討しだしました。
結局私は個別株投資や投資信託もやりたかったので、増額はしませんでしたが、堅実に老後の蓄えを増やしたい人は公務員の上限である2万円まで増やすのもありかと思います。
少額積立でも「資産形成の自信」につながる理由
積立投資を数年続けて、気づけば資産が「自然に」増えていきました。
大きな金額ではありませんが、「自分でお金を増やすことができた」という自信が、将来への安心感になりました。
また、実際にやってみることで、「複利効果」や「相場変動への耐性」など、机上の知識だけでは分からない“経験値”が身につきます。
もし最初から大きな金額で始めていたら、不安や失敗が怖くて途中でやめていたかもしれません。
少額から始めることで、投資のリズムや自分に合った金額が見えてきます。
迷っている方は、ぜひ「まずは小さく始めてみる」ことをおすすめします。
個別株にもチャレンジ
私は最初から気に入った企業への投資(個別株投資)にもチャレンジしました。
個別株に投資を始めた理由としては、
- iDeCoや投資信託ではお金持ちにはなれない
- 実際に企業の株を買って、企業を応援している実感を得たい
- 経済の勉強をしたい
- 配当や株主優待を楽しみたい
- まだ30歳と若く、もし暴落してもやり直しが何度でもきく
などがあって、リスクをとり、個別株投資をスタートしました。
最初は怖かったので「数万円」から始めました。
投資信託にもチャレンジ
数年後に、投資信託の運用も開始しました。
個別株投資でリスクをとっていたので、リスクを低くし、長期的にコツコツと積み立てて運用したいという気持ちがあり、「月3,000円」からスタートしました。
子供の将来のお金も投資信託で増やしたいと考えて、投資信託を開始して1年後ぐらいには、「月6,000円」に増額して投資しています。
いくらから始める?金額別おすすめ早見表
100円〜1,000円から始めたい
→ 投資信託(NISA・証券会社の100円積立プラン)がおすすめ
・投資の雰囲気を知りたい初心者向け
・まずは「続ける習慣」を作る
5,000円〜1万円から始めたい
→ 投資信託・ミニ株(S株、ワン株等)・iDeCoで資産形成を実感
・家計に無理のない範囲でスタート
・複利効果や資産増加を徐々に体感できる
3万円以上投資できる
→ まとまった資金で分散投資(投資信託+個別株)
・余裕資金を使って積極的に資産形成したい方向け
・目標やライフプランに応じて運用額を調整
まとめ|公務員が失敗せずに資産運用を始めるために大切なこと
大切なのは「無理のない金額」と「長期継続」
公務員が株式投資を始めるとき、一番重要なのは「無理のない金額でスタートし、長期的に続けること」です。
最初から大きなリターンや成果を求めず、「続けること」に重点を置くことで、相場の波や心理的な不安にも左右されにくくなります。
投資は毎月1,000円、5,000円といった“生活に負担のない金額”でOK
途中で投資額を増やしたり、減らしたり、休むことも問題なし
大切なのは、投資を生活の一部として自然に続けること
今日からできる最初の一歩
この記事を読んで「自分にもできるかも」と思った方は、
まず証券口座の開設を検討する
つみたてNISAやiDeCoなど、少額から始められる積立制度を調べる
家計の見直しをして「いくらなら負担なく続けられるか」を試算してみる
こうした“小さな一歩”が、数年後・数十年後の安心につながります。
「いくらから始めるべきか?」に絶対の正解はありません。
あなた自身と家族が納得できる金額で、まずは一歩を踏み出してみてください。
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